保育士のはたらき方

保育士が体調不良でつらくなったらどうしたらいい?年度途中で退職したくなった時に知っておくといいことは?

保育士 年度途中 退職 体調不良 アイキャッチ

「今の職場ではたらきだしてから体調がわるい…」

「体調不良で退職したいけど、辞めさせてもらえない…」

「退職したあとの金銭面が不安…」

こんなことでお悩みの保育士さんはいませんか?

保育士のしごとって、からだにもこころにも負担が大きいですよね。

クラスを持っている保育士の中にも、体調を崩してしごとを辞めたいと思っている人は多いのではないでしょうか。

そこで今回の記事では、体調不良で退職したいけどできない保育士さんの悩みが少しでも軽くなるように、

  • 保育士が年度途中で退職したいと思う体調不良にはどのようなものがあるか
  • 保育士が体調不良なのにそのままはたらき続けると…
  • 保育士が体調不良により年度途中で退職したいと思ったらどうすればいいのか
  • 保育士が体調不良で年度途中で退職したいのに辞めさせてくれない時の対処法
  • 保育士が体調不良で年度途中退職をする時に利用できる公的支援
  • 保育士が体調不良で年度途中退職をした時の次の就職先の決め方

について解説していきます。

保育士めるる

こんにちは♪
現役保育士のめるるです。

15年以上保育現場にいると、体調不良で苦しむ保育士さんが何人もいました。
中には「しんどいけれど、どうしたらいいかわからない…」と休んだり出勤したりを繰り返す人も…。

制度や退職についてしっかり知ることで、自分にとって1番いい選択ができる人が増えますように…。

すでに限界にきてしまった人は、退職代行についての記事も読んでみてください。

選択肢が増えて、こころが軽くなるかもしれませんよ。

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保育士が年度途中で退職したいと思う体調不良にはどのようなものがあるか

保育士が体調不良で年度途中退職したいと思う時、その具体的な理由は人それぞれです。

ではどのような体調不良で年度途中退職したいと思うのか、その理由をみていきましょう。

ガンなどの病気

ガンなどの病気が年度途中で見つかる場合があります。

大きな病気にかかると手術をしたり、退院したあとも通院や体力が戻らないなどでしごとができないことがあります。

とくに保育士のしごとは体を使うので、大きな病気にかかるといつ頃復帰できるか予想ができず、退職を選ぶ人もいます。

骨折などのケガ

骨折などのケガをして退職する人もいます。

とくに足を骨折して歩けないとなると、保育のしごとそのものができなくなります。

無理をして出勤しても同僚に配慮してもらうことになり、逆に手間をかけてしまうことも…。

ケガの場所によっては完治して元通りに動けるようになるまでの期間がよめないということで退職をする人もいます。

腰痛や腱鞘炎などの職業病

保育士としてしごとをしている中で、からだに不調がでてくることがあります。

子どもをたくさんだっこして腰痛になったり腱鞘炎になったり…。

腰痛でも腱鞘炎でも保育のしごとを続ける人もいます。

一方で腰痛で顔が洗えない、腱鞘炎で料理ができないなど、からだの不調がプライベートにも影響し始めると、自分の体を第一に考え保育のしごとから離れる人もいます。

介護や子育てによる体力的なもの

介護や子育てが忙しくなることで、年度途中に退職する人もいます。

年度初めには大丈夫と思っていても、途中で状況が変わりはたらき続けることが難しくなる場合があります。

自分でコントロールするのが難しいことなので、やむを得ず退職になってしまうこともあります。

メンタル不調

最近多いのがメンタル不調です。

ある日突然電車に乗れなくなった。

なにもないのに涙があふれてくる。

このようなことがあると、こころとからだを休めるためにも退職を勧められて退職をする人もいます。

保育士が体調不良なのにそのままはたらき続けると…

体調不良にはさまざまな理由がありましたが、理由にかかわらずそのままはたらき続けるとどうなるのでしょうか。

体調が悪化して回復するのに時間がかかる

病気にしてもケガにしても、不調のままはたらき続けると症状は悪化してしまいます。

すると回復にも時間がかかってしまいます。

最悪の場合後遺症が残り、一生続くこともあります。

業務に支障が出る

症状が悪化したり後遺症が残ってしまっては、今までできていた業務をこなせなくなってしまう可能性があります。

業務をいつもどおりにこなせなくなると、自信がなくなり気持ちが落ち込んでしまいます。

同僚たちも気をつかうようになりギクシャクしてしまい、はたらきにくくなってしまうことも…。

体調不良の中がんばってはたらいたにも関わらずはたらきにくくなってしまっては、本末転倒ですよね。

保育士が体調不良により年度途中で退職したいと思ったらどうすればいいのか

では、自分の気持ちとしては「退職しよう」と決めたあとはどのように行動すればよいのでしょうか。

順番にみていきましょう。

まずは家族と相談する

しごとを辞めるということは、家族にとっても大きなできごとです。

自分の中で退職が決まったらまずは家族に相談しましょう。

退職したあとの金銭面はどうするのか、次のしごとはどうするのかなど、家族としっかり話し合ってこたえを出しましょう。

診断書をもらう

家族と相談して退職することが決まったら、診断書を用意しましょう。

体調不良が出たタイミングでもらっている場合もありますが、退職を決めた段階で診断書が手元にないないなら必ず用意しましょう。

引き留めにあった時にも診断書があると便利ですし、退職後に公的支援を受けようと思うなら必要になってきます。

多少お金はかかりますが、きちんと用意しておくといいでしょう。

一般的に5000円前後で出してもらえることが多いです。

就業規則を確認

上司に報告する前に、就業規則をしっかり読んでおきましょう。

退職届を出してから何日後に退職できるのか、賞与支給日が近いなら賞与をもらって辞めるにはいつがいいのかなど、自分が不利になったり損をしないためにしっかり読み込んでおきましょう。

そして自分の希望を紙に書きだします。

基本的には就業規則にしたがって行動すればトラブルになることはないでしょう。

就業規則に書いていない内容だったり、自分に都合が悪いことが就業規則に書かれてある場合は、民法のルールも確認しながら上司に話をするとよいでしょう。

自分の希望を伝える時には、「年度途中の退職で申し訳ないですが、自分の希望は○○です」とあくまで低姿勢に、しかし伝えたいことはしっかり伝えることが大切です。

上司に報告

診断書を用意し、就業規則を読み込んで、自分の希望を明確にして、上司に退職の意思を伝えにいきましょう。

まずだれに伝えるかですが、やはり「直属の上司」がよいでしょう。

保育園なら同じクラスのリーダーの先生、自分がリーダーなら主任です。

直属の上司をとばしてさらに上の人に伝えると、上司の気持ちとしてはあまりいい気持ちにはなりません。

直属の上司に伝えてからさらに上の上司(園長)に話をしに行きましょう。

退職する準備をする

園長に退職の意思を伝え退職が決まったら、園を去る準備を始めましょう。

退職までにしておくしごととしては、以下のものが挙げられます。

  • 子どもや保護者の引継ぎ
  • クラスに運営についての引継ぎ
  • 係や担当などの引継ぎ
  • 子どもの記録などの書類
  • 荷物の整理

園によっては他にもあるかもしれないので、上司に確認をしておきましょう。

そして、退職する日までにきっちり終わらせましょう。

最後まできちんと勤めあげる

体調不良なので無理は禁物ですが、辞めるからといって手をぬいたり適当にしごとをしてはいけません。

今までお世話になったお返しの気持ちを込めて、体調が許すなら今まで以上にしっかりしごとができるといいですね

また退職が決まったからといって手をぬくと、まわりの人も気付き、印象が悪くなります。

退職したあとも何かの縁でふたたび関わることがあるかもしれません。

そういったこともこころに留めておき、最後まで丁寧にしごとをしましょう。

しっかり休養する

退職をして時間ができたら、ゆっくりからだをやすめましょう。

体調を回復させるための退職です。

ここでしっかり治さないと、後遺症などで一生引きずる可能性もあります。

今まで一生懸命はたらいてきました。

こんな時くらいなにも考えず、ゆっくりやすみましょう。

次の就職先を考える

体調が回復し再発の可能性がなくなったら、次の就職先を考え始めます。

家族とよく相談し、無理なくはたらける職場を探しましょう。

くわしい次の職場の探し方は、記事の後半でお話しします。

保育士が体調不良で年度途中で退職したいのに辞めさせてくれない時の対処法

体調不良で退職をしたいのに辞めさせてくれない時は、退職代行を使うのもひとつの手です。

退職代行を使うメリットにはこのようなものがあります。

・即日で退職できる
・めんどうなやりとりはしなくてもいい
・職場の人と顔を合わせなくてもいい

体調不良で疲れきっている状態の時に退職について職場とやり取りをしたり、もめたりするのはとてもつらいと思います。

数千円~数万円かかりますが、ストレスなく退職できるというのは大きなメリットになります。

退職代行にも種類があります。

  • 退職代行業者
  • 弁護士が行う退職代行

退職代行業者は、法的なトラブルには対応できない場合もありますが、その分価格もお手頃です。

弁護士だと法的な問題にも適切に対応してくれますが、価格もけっこうかかります。

自分の状況に合わせて選ぶとよいでしょう。

退職代行についての記事も見てみてくださいね。

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保育士が体調不良で年度途中退職をする時に利用できる公的支援

年度途中で退職してしばらく休養をするとなると、気になるのは金銭面です。

このような場合に利用できる公的支援もありますので、ご紹介します。

傷病手当金

傷病手当金は、会社員が病気・ケガではたらけずしごとをやす、事業主から給与など生活に必要な保障を受けられない場合に支給されるものです。

体調不良で退職の場合、おそらく退職前にしごとをやすむことがあると思います。

その場合、一定の条件をクリアしていれば在職中から傷病手当金を受け取り、退職後もそのままもらい続けることが可能です。

条件を少しでも満たしていない項目があると受給できないので、退職する前に一度調べてみてください。

失業手当

対して失業手当は、退職後に体調が回復して就職活動をおこなう時に利用できる制度です。

体調不良で退職直後の、まだ就職活動をしていない時期には利用できません

なぜなら、はたらく意思があるのにしごとがみつからない人が対象の制度だからです。

つまり、傷病手当金と失業手当は受給対象者が異なるということです。

当然、2つを併用してもらうこともできません

そこでベストなのが、

退職前に休職して傷病手当金を受け取り、

退職後も傷病手当金をもらい続け、

体調が回復して就職活動を始めたら失業手当をもらう

です。

そのためにも、退職をする前に制度をしっかり理解し、受給対象外にならないようにしましょう。

保育士が体調不良で年度途中退職をした時の次の就職先の決め方

気がかりな次の職場探し。

段取りよく考えていきましょう。

まずは体調をしっかり治す

1番大切なのは、体調をしっかり治してから次を探すこと。

体調が戻っていないうちに次の職場に行くと、同じようにまた体調を崩してしまうかもしれません。

お医者さんと相談しながら、転職活動を始める時期を決めましょう。

どこでどのようなはたらき方をするか

体調が完全に戻ったら、次の職場を探し始めます。

その時も行き当たりばったりに探すのではなく、しっかり考えて探しましょう。

  • 前と同じ業界ではたらくのか
  • 勤務地をどのあたりにするのか
  • 正規職員かパートなどの非正規職員か

給料も大事ですが、次は途中で辞めなくてもいいように、自分に合った職場をじっくり探しましょう

面接で退職理由をどう話す?

これからはたらきたい場所を見つけたら、次は面接です。

面接で悩むのが、前職を辞めた理由。

年度途中で退職していることは、面接ではマイナスポイントになりそうな気がしますよね…。

でも、正直に話しても大丈夫。

なぜ体調不良になったのかを伝え、現在は体調に問題がないこと、面接を受けている園で聞いた条件では再び体調不良になる可能性が低いことを伝えましょう。

転職サービスをうまく活用する

次ははたらきやすい職場がいいですよね。

最近はさまざまな転職サービスがあります。

  • 求人を見て自分で応募する「転職サイト」
  • 担当が付き、希望に沿った職場を紹介してくれる「転職エージェント」

など、自分に合った転職サービスを利用しましょう。

転職エージェントを利用する場合、退職理由をしっかり伝え、自分に合ったはたらきやすい職場を紹介してもらいましょう。

https://www.hoiku-rakutano.com/hoikusi-ten

まとめ

いかがだったでしょうか。

体調不良で年度途中の退職に悩む保育士さんに知ってほしいこととして、

  • 保育士が年度途中で退職したいと思う体調不良にはどのようなものがあるか
  • 保育士が体調不良なのにそのままはたらき続けると…
  • 保育士が体調不良により年度途中で退職したいと思ったらどうすればいいのか
  • 保育士が体調不良で年度途中で退職したいのに辞めさせてくれない時の対処法
  • 保育士が体調不良で年度途中退職をする時に利用できる公的支援
  • 保育士が体調不良で年度途中退職をした時の次の就職先の決め方

について解説してきました。

少しは気持ちが軽くなったでしょうか。

無理をしてはたらき続けて、取り返しがつかなくなってからでは遅いです。

体調の変化に気付いたらまずは休養。

十分な休養をとっても回復しないのなら、今後の方向性を考え直してもいいのかもしれません。

どのように行動するにしても、しっかり情報を集めて、あとで後悔しないようにしましょうね。

ABOUT ME
めるる
保育をつらいものにしたくない! 気持ちによゆうをもってすごせるように、日々奮闘中。 勤務…幼稚園・こども園に10年、保育園。 資格…保育士資格・幼稚園教諭免許・小学校教諭免許・特別支援学校教諭免許