「保育補助になってみたけど、どんなことをすればいいのかな?」
「保育士さんの役にたてているか不安…」
「必要とされる保育補助になりたい!」
こんなことでお悩みの保育補助さんはいませんか。
保育士不足の今、保育士だけでは保育現場はまわりません。
保育補助にもサポートしてもらいながら、力を合わせて保育をしていくことが求められます。
実際、私の勤める園にも保育士資格を持たない保育補助さんが数名いて、一緒に子どもたちの成長を支えてくれています。
しかし、保育補助として楽しくはたらいている人がいる一方で、「頑張っているけど、うまくいかない…」と辞めていく人も何人かいました。
そんな中保育補助さんたちをよく観察してみると、楽しくはたらいている人と辞めていく人との間にはスタンスや行動に大きな違いがあることに気が付きました。
そこで今回は、保育補助が保育現場でどんなことに気をつければ楽しくはたらくことができるのかをまとめてみました。
- 保育補助がやってはいけないこと
- 「やってはいけないこと」をしないだけではなく、してくれたらうれしいこと
- 現場にいるとありがたい保育補助はこんな人
この3つをおさえて、保育補助として楽しくはたらきましょう!
こんにちは♪めるるです。
15年以上保育現場ではたらいています。
今までたくさんの保育補助さんと一緒に保育をしてきました。
保育士の立場から見て、保育補助さんにこれはしてほしくないな、こんなことしてくれたらうれしいな、をまとめてみました。
さまざまな立場の人がいますが、みんなで力を合わせて子どものために保育ができればいいなと思います。
保育補助のしごとを「しんどい」と感じている人はこちらの記事も読んでみてくださいね。
https://www.hoiku-rakutano.com/hoikuhojyo-sindoi/もくじ
保育補助がやってはいけないこと
保育補助そもそもの役割は、「保育がスムーズに進むように保育士をサポートする」ことです。
クラス運営や保育に関しては保育士が責任を持って組み立て、それを実現するために保育士だけでは手が足りないところを保育補助が担います。
そのため基本的に保育補助は、保育士の指示を受けて子どもに関わったり雑務をこなしたりします。
保育園での業務は想定外のことがよく起こり、判断をあやまるとトラブルにつながることがあります。
やっていはいけないことをしっかり把握し、保育補助のしごとにのぞみましょう。
保育士に確認せずに判断する
保育補助のしごとは、保育士資格を持つ保育士の指示にしたがって保育のサポートをすることです。
保育士は保育について学んで保育士資格を持ち、園の方針にそって保育計画を立てています。
その保育を進めるにあたって責任を持って保育補助に指示を出します。
そのため、保育補助は保育士に確認せずにかってな判断をしてはいけません。
保育補助がかってに判断して行動をすると大きなトラブルになることがあります。
保護者からクレームがきたり、場合によっては子どもの命に関わることもあるかもしれません。
また、保育補助がかってな行動をとることで、子どもたちが混乱してしまうこともあります。
かならず保育士の意向を確認し、自己判断ではなく指示をおあいで行動するようにしましょう。
保育士の指示に反発する
保育補助の中には、保育士より年上だったり保育補助として長く勤めていたりすると、保育に対して妙に自信を持つ人もいます。
また保育士が若かったり保育に関わる経験が浅かったりすると、保育士の指示に従わず自分の考えで行動したり子どもに関わったりすることもあります。
しかし、保育補助のしごとはあくまで保育士のサポートです。
保育士の指示に従って行動するようにしましょう。
保育に口を出す
「保育士の指示に反発する」と同様に保育補助としてふさわしくない行動に、「保育に口を出す」ことが挙げられます。
保育士は園の方針のもと、園長や主任とも相談しながら保育計画を立てています。
それを保育計画に対して責任のない保育補助が口を出してはいけません。
保育補助はあくまで保育のサポートです。
保育士と保育補助とはしごと内容や責任がまったく異なるということを理解しなくてはいけません。
保育士から意見を求められたら自分の意見を伝えるようにしましょう。
保育士を通り越した行動をする
時々目にすることがありますが、担任の保育士を通り越した行動をとる保育補助がいます。
- 担任に話を通さずに、保護者に自分の考えや意見を伝える
- 担任をさしおいてクラス全体に指示を出す
- 担任が指示していないのに子どもに注意をする
などの行動を保育補助がとると、保育士が長期的に計画を立てている保育が台無しになってしまいます。
もしかしたら、担任の意向としては、
- この保護者は今は精神的に不安定だから、もう少し落ち着いたらこの話をしよう
- 自分たちで考えて行動してほしいから、あえて指示は出さないでおこう
- この子は自分で反省できる子だから、これ以上は言わないでおこう
ということがあるかもしれません。
保育に対して責任がある保育士の意向を通り越しての行動は絶対にNGです。
もちろん、保護者から話しかけられて軽い世間話をする、担任の指示のもとクラスに指示を出したり子どもに注意したりすることは大丈夫ですよ。
子どもに雑な関りをする
保育補助の中には、「私は子どもを3人も育ててきたんだから、保育もできる」と思っている人もいるかもしれません。
その考えで、園の子どもにも自分の子どもに接するように関わる人もいます。
しかし、保護者が自分の子どもと関わるのと、保育士・保育補助が園の子どもと関わるのでは全く意味がことなります。
中には、
- 子どものことを呼び捨てにする
- ことばがけが雑
- 軽くたたく
などの行動をとる保育補助もいます。
自分の子どもと園の子どもは違います。
保育補助とはいえお金をもらっている以上、保育のプロです。
家庭では許される子どもへのかかわり方も、保育の現場ではふさわしくないことがあります。
保育のプロとしての立ち振る舞い・行動が求められるのです。
資格がないことを言い訳にする
資格がなかったり経験が少なかったりしたら、うまく保育士のサポートができないことがあると思います。
その時に、資格がないことを言い訳にしてはいけません。
資格がないからこそ、保育士に質問などをしながら積極的に学び努力する姿勢が大切になってきます。
また、保護者や子どもにとっては、保育士資格の有無は関係ありません。
保育園の職員はみんな「保育園のせんせい」です。
「保育園のせんせい」としてふさわしい立ち振る舞いをしましょう。
「やってはいけないこと」をしないだけでなく、してくれたらうれしいこと
やってはいけないことをしないだけでは、保育補助として及第点です。
では、保育士から「この人と一緒にはたらきたい!」と思われる保育補助はどのような行動をとるのでしょうか。
自分のしごとの範囲をあらかじめ確認する
保育補助はしごとの範囲が広く、また園や人によって大きく異なることがあります。
一般的な保育補助の業務内容はこちら。
子どものあそびの見守り
食事やトイレの補助
午睡の見守り
おやつや給食の準備
そうじ
洗濯
おもちゃの消毒
製作物の準備
保育士資格の有無や経験で任せられる範囲も変わってくるでしょう。
保育園のしごとの中には、必ず有資格の保育士が行わなくてはならないこともあるのです。
指示されていない範囲のしごとまでしてしまうと、まわりが混乱してしまう場合があります。
入職時や新年度の配属が切りかわるタイミングで、園長や担当クラスの保育士に確認するといいですよ。
事前に確認しておけば自分のしごと範囲がわかり、自分ができないことは保育士にまかせることができます。
報告・連絡・相談をしっかりする
社会に出てはたらいている以上、どこの会社に勤めていても「ほう(報告)、れん(連絡)、そう(相談)」は必須です。
保育園ではより報連相が必要になってきます。
日本の保育園は1人の保育士がみる子どもの人数が多いです。
保育士1人が見れる範囲も限られてしまうので、保育補助だけが見ているという場面も多くあります。
また、小さな子どもをあずかる保育の現場はトラブルがよく起こります。
おもちゃの取り合い、おもらし、けが…
「これくらい報告しなくてもいいかな…」と自己判断して保育士に伝えなかったことが後から大きなトラブルになってしまった…ということもあります。
なぜなら、保護者と表立って話をするのは保育士です。
子どもに関する情報が保育士にすべて集まるようにしたいところです。
小さなことでも保護者に伝えなくてはいけないこともあります。
保育士が園内で子どもに起きたことを知らずに保護者と話をすると、保護者が不安に感じてしまうかもしれません。
他にも、はいるクラスの保育士がどのような思いで、どのような計画のもと保育をしているのかを知らないままだと、担任の保育士と保育補助がちぐはぐになってしまい、子どもたちが混乱してしまいます。
保育士の思いを知るためにも積極的に話をしましょう。
細かなことも報告や相談することで、保育士との信頼関係も深まります。
いそがしい保育士に話をする時間を作ってもらうのは躊躇してしまうかもしれませんが、お互いのためにきちんと報連相をすることは大切です。
「報連相しすぎかな…」と感じるくらい自分からアプローチしてみましょう。
いそがしくて本当に時間がない時には、「今は時間がないから、またあとでお願いします」など答えてくれると思います。
まわりをよくみて臨機応変に動く
予定外のことが起きがちな保育園ではたらくにあたって、臨機応変に行動できる力は必要です。
スケージュールとおりにいかなかった時にどうしたらいいかわからない…となると、保育士のサポートどころか負担になってしまいます。
はじめのうちはできなくても仕方ありませんが、保育に慣れてきたら保育士の考えや指示をベースに、何かあった時にはさっとうごける臨機応変さが求められます。
そのためにも常にまわりをよく見て視野を広く持ち、子どもたちの様子や保育士の動きなども把握して、必要なサポートができるようにしましょう。
そうじや雑用も積極的に
「子どもとかかわるしごとがしたい!」と思って保育補助になった人に多いのが、「そうじや雑務をいやがる」です。
そもそものしごと内容として、保育士は保育を、保育補助はその補助をします。
保育士も掃除をしますが、保育をしながらなので子どもの対応が優先になり、どうしても保育補助にそうじや雑務をお願いすることが多くなってしまいます。
「そうじや雑務ばっかりでいやになる」と思う気持ちもわかりますが、そうじや雑務も子どものためになる大切なしごとです。
そうじをすることで、子どもが快適な環境ですごすことができます。
製作準備などの雑務をすることで、こどもが楽しく製作をすることができます。
また、そうじや雑務を積極的にする保育補助は信頼され、子どもと直接関わるしごとをどんどんまわしてもらえるようになるかもしれませんよ。
保育の知識を学ぶ
「保育『補助』だから、保育士の指示にしたがって動けばいいんでしょ」と思っているならば、それは違います。
保育士の指示にしたがって保育のサポートをしていくのはそのとおりです。
しかし、保育はそんなにかんたんなものではありません。
保育士は保育補助に業務の指示はしますが、現場で事細かな指示まではできないのが現実です。
たとえば、保育士が保育室を離れる時は「子どもたちをお願いします」と保育補助に声をかけて離れるでしょう。
保育の知識があまりなく自分の子育てと同じような感覚でクラスをみていると、あっちでけんかが始まり、こっちではハサミでけがをする子がいて、さらにおもらしをする子も…
と、大変なことになってしまうかもしれません。
しかし、保育士が保育室を離れる時に「けんかが起きないように~して、ハサミを使っている子には…なところを気をつけて、おもらしをしがちな子には○○な対応をして…」と、全ての注意事項を伝えることは実質不可能です。
保育知識の学びに対して積極的でない保育補助はいつまでも保育室を任せられませんが、積極的に学ぼうとする保育補助は少しずつ集団の見方がわかりしだいに保育室を任せることができるようになっていきます。
これは保育室を任せられるかのたとえ話ですが、専門的な知識をもつ保育補助は保育士にとってとても頼りになります。
子どもにとってもいい影響があります。
保育補助とはいえ保育現場ではたらくならば、保育の知識を積極的に学ぶことは大切です。
現場にいるとありがたい保育補助はこんな人
保育補助にもさまざまな人がいます。
保育を15年以上してきた筆者が、「いてくれてありがたいな」と感じた保育補助の特徴についてお話しします。
サポートが得意な人
保育補助の仕事は保育士の「補助」です。
あらかじめ保育補助のしごと範囲や役割などを確認はしますが、その場その場で臨機応変に動かなくてはいけない場面もあります。
毎回その場で指示を出せるわけでもありません。
その時に、保育士がサポートしてほしい部分に気付き、さっとフォローすることができる保育補助はとても助かりました。
まわりに合わせられる人
保育補助はさまざまなクラスにはいることもあります。
保育士の保育観はそれぞれなので、保育のすすめ方は各クラスで違ってきます。
園によっては日替わりで違うクラスにはいる保育補助は、それぞれ異なる保育観、保育のすすめ方に合わせて行動することが求められます。
自然とまわりに合わせられる保育補助がクラスに入ってくれた時はやりやすかったです。
自分から質問をしてくれる人
とくに経験が浅い保育補助は、保育士のサポートをうまくできないができないことがあります。
それはしかたがないのですが、困ったことやわからないことがあったら自分から質問をしてくれると、次に同じような場面になった時にうまくサポートできるようになります。
積極的に学ぼうとする保育補助は成長のスピードもはやく、重要なしごとをどんどん頼みたくなります。
まとめ 保育補助がやってはいけないことを理解して楽しく保育園ではたらこう
保育補助について考えてきました。
保育ニーズが高まり保育士不足な現在、保育補助の役割はとても重要になってきています。
しかし、保育の主たる保育士とうまくいかず、せっかくなった保育補助のしごとをすぐにやめてしまう人も少なくありません。
保育はチームワークです。
お互いに気遣いながら、楽しく保育をしていきたいですね。
今回取り上げた
- 保育補助がやってはいけないこと
- 「やってはいけないこと」をしないだけではなく、求められる保育補助になるために
- 現場にいるとありがたい保育補助 筆者の経験談から
に気をつけてもはたらきづらいならば、もしかしたら今勤めている園があなたに合っていないのかもしれません。
最近は保育士に特化した転職サービスがたくさんあります。
しっかり話を聞いてくれ、自分に合った園を紹介してくれますよ。
いちど話を聞いてみるだけでも、新しい発見があるかもしれません。
保育エージェントについての記事はこちら↓↓↓
自分に合った園で、楽しく保育をしましょう!